わたしが失敗した仕事は、インターンからアルバイト登用された
書籍の編集プロダクションの編集者という仕事だった。
そこで企画編集のいろはを学んだし、
ライターやイラストレーターなど、
現場で働くプロたちと打ち合わせなどで接して
いろいろと勉強にもなった。

ここで培った実戦向けの知識や根性は
いまでも役に立つことがある。
(こうやって長文を書くことも昔は出来なかったしね)

しかし同年3月11日の震災から会社の経営状態が悪くなって
どんどんブラック化していき、秋には従業員の足切りが始まった。
人が少なくなるのに仕事は重くなり、精神的、肉体的に病んだわたしは、
最終的に自分も足切りの対象となり、退職に追いやられてしまった。

求職者となったわたしは、次の仕事を探さなければならなかったのだが、
同じ過ちは繰り返したくないため、反省点はないかふりかえってみた。

1番大きいのは技術の不足だ。
かつて進路をミスって、デザイン関係とは
ほど遠い大学に行ってしまったわたしは、
プライベートで独学で必死に学んではいたものの、
仕事で円滑にコミュニケーションを取れるレベルに
なかなか達することができず、悔しい思いをしていた。

これから制作のしごとをやっていくなら
きちんと基本から専門学校で学びたいと
心の底から思っていたものだ。

そのときちょうどデザインやツールの使い方を教えている
社会人向けスクールがあるという情報が入ってきたので
これはチャンスだと思って応募してみることにした。
在学中はアカデミック割がきくので、
それでアドビソフトも買えれば一石二鳥だしな。

入学には書類審査と面接による審査があり、
合否が決まるまでの間はヤキモキして夜も眠れなかった。
これが無理なら後はないと思ってたからね。

でもそれ以上に何もすることがなくヒマだった！
というわけで少しでも絵の練習をしておこうかと思いたった。

それまでイラストはWindows標準のペイントを使っていたのだが、
プロを目指すならもうペイントは卒業しようと思い、
いろんなお絵かきツールを探してみた。
GIMPなどの細かい機能がついているやつも落としてみたけど
わたしには使いこなせなかったので、
まずはペイントに近いシンプルな操作ができそうな
AzPainter2というツールを導入してみることにした。

その時に描いた作品がこちら。

「ポスターカメレオン」
デザイン練習のために作った架空のポスター。
テクスチャーやレイヤー効果などに初挑戦した。


「デッサンヤマアラシ」
デッサンの練習もした方がいいと思って、
写真をもとに本気で描いてみた。


「竜と女剣士」
翌年、辰年の年賀状ように描いた。


「宝と竜」
自分のサイトのトップ画にしようとして描いたがボツった。


さて、応募したスクールであるが、
審査は無事に合格することができ、
翌年から約半年間、みっちりと通うこととなる。